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601

“好き”を集めたマイルーム。

洋服に対する思いと、学び。そして“好き”という気持ち。

それが自分自身を、そしてひとの心を動かす。

 

2023年8月に、笹谷仁寛さんと美言さん夫妻がスタートしたウィメンズセレクトショップ『601』。

ふたりの役割は明確で、仁寛さんはWEB関連を、そしてアイテムセレクトは美言さんが担う。

 

学生の頃から愛する洋服への思いが月日とともに高まり、熊本から神戸へ転居した美言さん。

神戸のテーラーで服作りを学び、某セレクトショップでそのセンスを磨いた。

 

店名は、学生時代に住んでいたマンションの部屋番号を冠した。「数字で書くと601ですが、呼び方は“ロクマルイチ”でも“ロクゼロイチ”でも何でもよくて(笑)。言いやすいほうで呼んでいただけたら」(美言さん)

 

 

 

美しさにスパイスを。

落ち着いた深いグリーンの壁、たっぷりと光が差し込む大きな窓。BGMは幼少から父が流す、聞き慣れたジャズをかける。

そんな、美言さんの部屋ともいえる空間には、お店を始めるきっかけにもなったという、昔から大好きな〈フミカウチダ〉を筆頭に、南アフリカのブランド〈ルクハンヨ・ンディンギ〉、オーストリア・ウィーンの〈ウィナータイムズ〉、ヨーロッパで買い付けた不定期入荷の古着やスーベニアのアイテムなど、彼女のセンスと自由なフィーリングでセレクトされたアイテムが並ぶ。

 

素材感が強調された美しいラインの洋服に、ひとさじの毒っけを加えるのが601のスタイル。

 

いわゆる“置きにいく”ような感覚は一切なく、気品がありながらもどこか漂うパンキッシュなムード。

それがこのお店の魅力だと思う。

 

 

 

 

南アフリカ・ケープタウンを拠点に活動する〈ルクハンヨ・ンディンギ〉。強さのなかに繊細さが漂う、アフリカならではのカラーパレットが魅力

《フミカウチダ》をはじめとしたセレクトブランドとも相性のよい古着はパリやロンドンで買い付けたもの

  • ウェットスーツの使用されるネオプレーン生地を使用したクロップド丈のベスト。《フミカウチダ》のスリーブレスウェットトップ¥63,800

  • ミニマルな見た目ながらも、サイレントにあしらわれたフロントの格子柄が魅力。パリで買い付けたUSEDのコットンレースドレス¥19,800

  • コーヒー農園やカカオ栽培などの労働者だったアフリカ系の人々ブラッカムーア像。中央の貝殻のトレーはアクセサリー入れとしても。¥8,000

     

  • 1938年にパリで発表された、エルザ・スキャパレリのイブニンググローブからインスパイアした《ウィナータイムズ》のクッション¥112,200。クッションの生地にはデンマークのクヴァドラ社の”Nympha”を、爪部分はグリーンのレザーを使用

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