今回のポップアップで展開した、彼のアートワークを象徴するコネクトロゴを落とし込んだカプセルコレクション。このコネクトロゴは彼が15歳のときに作ったものだという。
PHILIP : 「これはひとつの線で出来ている。とてもシンプルに人と人との繋がりを表現していて、タイムレスでありたいし、クラシックでいたい。コネクトロゴがきっかけで色々な繋がりに発展してほしい。このロゴにはそんな力があると信じているよ。今回のために、IMA:ZINEとMIN-NANOバージョンで作ったんだ」
TANY : 「コネクトロゴは、例えば〈Stussy〉のように誰がみてもかっこいいと思ったり、年月を重ねるにつれてかっこいいと認知されていくこと。それを知って人が繋がっていくこと、コネクションを持つこと。そういった、ロゴが持っているパワーを感じますよね。僕は、大阪、IMA:ZINEから誰をどんな風に繋げていけるのか、が自分の役目だと思っています。彼との初めてのコラボレーションは、2019年の〈Zepanese Club〉とのコネクトと発信でした。今回のポップアップも、このロゴからヒントを得て一本の長いロープを使うことで、コネクト(繋がり)を表現して。フィリップの来日のおかげでMIN-NANOのGoroさんと出会い、Goroさんと自分のマインド、MIN-NANOとIMA:ZINEのマインドがまた違う人にコネクトできるということ。そして今回は、アメリカ人の彼にとって初めて目にするであろう、日本のカルチャーである“達磨”ともコネクトしました。dertbagを知らない人でも、このアートを見て「これ何?」と1人でも好きと思ってもらえると、それもコネクトとなります。その達磨も、福岡の郷土玩具のお店『山響屋』さんに真っ白なものを用意してもらった。それにフィリップのペイントをプラスしたことで、たぶん誰も想像がつかない繋がり=コネクトになったと思います。〈Stussy〉もラッパーやサーファー、スケーターたちとコネクトして認知度も上がったように、彼のロゴにも同じことが言えると思いますね」
PHILIP : 「そう、達磨は初めて見たよ。本来は眼を入れると聞いたんだけど、僕はあえて眼を隠してペイントしたんだ。カラーは完全にフィーリングで、インクが角立つようにペイントすることで、テクスチャーを強調している。僕のアートは、実際に触れてテクスチャーを感じてもらいたいんだ。実験的であり、新鮮に感じてもらえることが大好きだからね。まったく新しい価値観であったり、スタイルを感じることは、どんなことにも言えるけどとても大切だと思う。TANYは、こんな達磨みたことない、って言ってくれたよ」
TANY : 「日本人が思う先入観のある達磨ではなく、彼のアートワークの特徴である「color and texture」が表現されていて。日本人とは違う感覚で、偶然にして生まれた色の雰囲気やテクスチャーに彼の考えや熱意、想いが宿っている。達磨を通して、彼の哲学を感じさせる、非常に意味深い作品ですね」