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小川珈琲 堺町錦店

伝統と珈琲。

カーテンから覗く朝陽、雨の日の反射、写真を撮るとき、夕暮れの西陽。光はいつだって物事をポジティブに見せてくれる。

〈小川珈琲 堺町錦店〉はそんな光の魅力に溢れている。創業70余年を数える京都を代表するロースター、小川珈琲によって“100年先も続く店”をコンセプトにオープン。珈琲文化を未来に継承、コーヒーを通して持続可能な社会に貢献していくことを目的とし、築100年を超える京町家をロケーションに選んだ。

 

クリエイティブディレクター•南 貴之氏とインテリアデザイナー•佐々木 一也氏が監修した店内は、

奥に長く坪庭がある京町家特有の構造などはそのままに、長年築かれた伝統を残しながら、グレーを基調とした重厚かつモダンな空間に。

 

開放感たっぷりな吹き抜けのエントランスを抜けると、坪庭から差し込む美しい光が。それを感じながら味わう珈琲は格別のひとときだ。

 

100年先の光。

1Fでは、これまで小川珈琲が取り組んできた環境や生産者を守るサステナブルな活動拠点として、フェアトレードなどのエシカルコーヒーを提供するほか、オーガニックコットンを使ったネルドリップ、ドリッパーのハンドルは岡山の真鍮作家Lueが製作するなど、小川珈琲の初めてとなるディテールも。

京都産小麦と全粒粉の2種類から選べる炭焼きトーストをセットにしたモーニングメニューやサンドイッチなど、京都産の食材を使用したフードも充実しており、訪れる時間によってその楽しみ方は様々だ。また、2Fはイベントスペースとなっており、コーヒーを通したコミュニケーションや、アートをはじめとした様々なカルチャーを発信する場として機能する。

 

100年後はどんな光が差し込むのか。そんな未来を楽しみに、1杯のコーヒーを味わいたい。

  • ネルドリップにより、コーヒー本来の旨みと香りをより引き出す。ドリッパーハンドルは岡山の真鍮作家Lueが製作

  • モーニングメニューのトーストセット(¥780〜)は7種類を用意。京都産小麦の食パンは、京都の名店〈ル・プチメック〉の創業者である西山逸成氏が手がけた

  • 九条ねぎとしらすの玉子サンドイッチ(セットドリンク付き)¥1,300。トーストのサクっと感と、しらすのほのかな塩味、ふわふわの玉子の食感を楽しめる。テイクアウトも可

2Fスペースでは定期的にイベントを開催する。壁面には、和紙職人・ハタノワタル氏の作品を展示

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