Feature 7

MY HOME TOWN

VOL.02
堀内英介(coya)が案内する
温もりのある街、
“大阪・谷町5丁目あたり”。

  • Update :

    Dec 1, 2022

古いものと新しいものが混ざり合う
人情味のある街。

わたしたちがいま知りたい街を、その街の人にガイドしてもらおうという完全なる他力本願スタイルでお届けする連載企画『MY HOME TOWN』。

 

第2回目に選んだ街は、数年前より新しいお店がポンポンとでき、じわじわと注目を集めてきた谷町五丁目エリア。近くには大阪クラシックな空堀商店街が東西に伸びており、昔から愛される名店も数多く存在する下町風情が色濃く残る街として知られています。

 

そんな谷町五丁目をナビゲートしてくれるのは、2017年にオープンした美容室『coya』を営む堀内英介さん。「古い部分と新しい部分が混ざり合っている面白い街やなって思います。僕のお店がある長屋も含め、ご近所さんのお店の方々が良い人ばかりで、本当にええところに入れたなと日々感じていますね。商店街もありますし、それこそ人の繋がりも強く、人情みたいなものが街中で仕事をしていた頃よりも感じることが多いですね」とこの街に賞賛を送る堀内さん。そんな彼と繋がりのあるお店を中心に、谷町五丁目エリアの魅力を探ってみたいと思います。

NAVIGATOR

『coya』オーナー
堀内英介さん

心斎橋にある美容室『LIM』から5年前に独立し、谷町5丁目に『coya』をオープン。ヴィンテージやアンティークといった古いものが大好物で、アウトドアな趣味も多いイケメン。最近は、子供と海釣りに行くのにハマり中。

1. coya
美容室には見えない
山小屋型の隠れ家サロン。

今回のナビゲーターである堀内さんが営む美容室の『coya』。場所は谷町筋より一本東に入った路地にある古い長屋。「ビルに囲まれた都会な感じからちょっと離れたいと思っていたのと、古民家物件でやってみたいというのもあり、この辺りで探していたところにタイミングよく空きが出たので速攻で決めました(笑)」と堀内さん。お店の向かいには銅座公園があり、都会の中とは思えないほどゆったりと落ち着きのある空気が流れている。「光が入って緑の景色が見えたり子供の声が聞こえたりして、ほのぼの仕事ができるのが最高です」。ちなみに、店名は彼が好きな山小屋から取ったもの。ドライフラワーや古物で埋め尽くされたログハウスのような温かみのある空間は、大人がゆったりと通える都会の中のオアシスなのだ。

coya

大阪府大阪市中央区内久宝寺町2-7-13

TEL : 06-6777-7641

OPEN : 10:00-21:00

HOLIDAY : 土曜、日曜、月曜

INSTAGRAM : @coya_horiuchi

2. RUST
オーナー夫婦の“好き”を集約した
一点ものがズラリ。

「先輩の美容師に教えてもらったのが始まりなんですけど、木製のアンティーク家具や土臭いヴィンテージ雑貨などを取り揃えている感じが僕の趣味に凄く合っているお店です。古いマンションをフルリノベーションした僕の家でもこちらの家具や雑貨は活躍中です」と堀内さんが紹介してくれた雑貨屋さん。ヴィンテージブームだった90年代から古いものが好きで集めていたご夫婦が営んでおり、海外から買い付けられた様々なものが店内に並ぶ。取材時のタイミングは食器類が充実で、ここまで揃っているお店も珍しく女性や飲食関係の方に人気があるとのこと。7月には海外買付け分のコンテナーが入ってくるので、また新たな一点ものとの出会いが訪れそうだ。

  • ※木箱は、SOLD OUT

  • ※SOLD OUT

  • ※SOLD OUT

  • アメリカで買い付けてきた1960’s以降のフラワーベース。ドライフラワーなど入れて楽しむのも良いけど、そのまま飾っても様になる。¥8,800〜

1960’s前後のteak製品もスタンバイ。こちらもアクセサリー入れはもちろん、エアプランツを置いて飾るのも良さそう。スナックトレイ(※SOLD OUT)

RUST

大阪府大阪市中央区上町1-6-4 野河ビル2F

TEL : 未設

OPEN : 11:00-17:00

HOLIDAY : 火曜

※定休日は変更となる場合があります。最新の情報はインスタグラムなどでご確認ください。

INSTAGRAM : @antique.vintage_rust

大粒の大豆が食べ応え十分で、しっかりとした大豆の味が感じられる。30時間かけて作る通常版(右)¥1,000と、それからプラス24時間かけて作る長熟版(左)¥1,200

3. らくだ坂納豆工房
一度食べるとクセになる納豆をお届け。

「『coya』の並びに日本酒専門の居酒屋があるんですけど、そこで元々作られていた納豆を販売するお店です。食べても美味しいし、身体にも良いものをちゃんとした製造方法で作っているのが良いですね」。『味酒 かむなび』の店主の伊戸川さんがオーガニックな素材にこだわって独学で納豆を製造しており、堀内さんを含めその納豆の味にファンは多い。そんな納豆の販売所が7月10日(納豆の日)にオープンした。こちらの納豆はゆっくり発酵させて製造するので長い期間をかけて発酵が進むのが特徴で、1ケース500gも入っているので冷蔵庫で保存しながら発酵の変化が楽しめる。今後は納豆を使った加工食品もいろいろ企画中とのことなので、お楽しみに。

納豆の塩辛¥1,000(限定品)。納豆と麹と塩と刻んだ干し大根を混ぜて3ヶ月くらい寝かしたもので東北の保存食でもある。お酒のアテにも最適

らくだ坂納豆工房

大阪府大阪市中央区谷町4-8-29

TEL : 06-6765-0930

OPEN : 18:00-23:00

HOLIDAY : 無休

4. Wine Shop SAPO
ワインが身近になった
いまだからこそ行きたいお店。

「初心者が買いやすいお手頃なものからしっかりとした高価なものまで取り揃えられています。店主さんの人柄が良く気さくで、ゆるーく説明してくれるので、何も知らない素人でも安心して行けるところが良いですね」と堀内さん。昨年8月にオープンしたばかりのこちらは、小規模生産者の亜硫酸塩を使っていないワインをセレクトし、地下にある倉庫も合わせれば4000本ほどがストックされている。店主の国本さん曰く、ナチュラルワインにはバイオリズムがあり同じ銘柄でもボトル違いで味が変わることも。来年2月初旬より、1F スペースがスタンディングバーとしてオープンするので、試飲も含めて自分好みのワインに出会えることができるはずだ。

堀内さんがその人柄を絶賛していた店主の国本さん。ものやわらかな口調でワイン選びをエスコートしてくれる

  • 昔ながらの円錐形のトロンコニック木樽を用いて野性酵母により醸造したヴァン・ド・フランス・ルージュ・ドゥ・トゥット・ポテ¥6,380など

  • 地産地消にこだわった特別なイタリアンが自宅で楽しめるa Casaのボローニャ風ラザニア¥1,069、同エビとバジルのジェノバ風¥1,639

Wine Shop SAPO

大阪府大阪市中央区龍造寺町8-19 Tanimatch b.l.d 1F

TEL : 070-8490-0619

OPEN : 14:00-22:00(2023年2月初旬より)

HOLIDAY : 不定休

INSTAGRAM : @wineshop_sapo

5. DECCI BAR
落ち着いた空間で
ジビエを楽しめるバル。

「イタリアンバルみたいに気軽に入りやすい店構えで、1人で来られている女性の方も多く拝見します。僕も仕事終わりに1人でフラっと行ったりしますね。こちらの店主も気さくな方でいろいろ詳しく説明してくれます」と紹介してくれたジビエを使ったフレンチレストラン。ジビエが苦手な方でもスッと食べれてしまう料理にファンは多い。店名の由来でもある『丁稚場』という建築事務所だった長屋を改装した空間には、15ほどの客席が配置されており、料理とワインがゆっくり味わえる落ち着きのある雰囲気に。奥には吹き抜けの庭もあり、そこでワインを楽しむ方もいるとか。「僕はほとんどお任せにしていて、お腹の空き具合を伝えて料理を出してもらえるのも最高です」。

ムール貝の白ワイン蒸し¥1,200。フランスのビストロでは定番メニューで、スープがたっぷり入っているので最後はパスタを入れて食べることも可能

  • パテアンクルート¥1,600。外はパイ生地、中にジビエやレバーなどのお肉とピスタチオ、黒にんにくなどを入れて断面が綺麗になるように詰めたフランスの伝統料理

  • 専用のコインでお客さん自身がワインを注ぐことができるサーバー。ワインをもっと気軽に手に取ってもらえるシステム

DECCI BAR

大阪府大阪市中央区内久宝寺町2-7-11

TEL : 06-6761-2726

OPEN : 17:00-22:00(土日は14:00-22:00)

HOLIDAY : 月曜

INSTAGRAM : @decci_bar

6. abcde
植物の新たな魅力が発見できる店。

「『coya』のオープン当初からの付き合いです。店主が芸大出身の方なので、アートの感性があるというか空間と植物の関係性をイメージして提案してくれるのが良いですね。お店に飾る植物はもちろん、家の植物に対するアドバイスも聞いたりしますね」と堀内さんがオススメする植物屋。元は倉庫だったという広々とした白い空間に、大小様々な植物がまるでアート作品を飾るかのようにレイアウトされており、それぞれの植物が持つ美しくも力強い姿がググッと押し寄せ、ついつい連れて帰りたくなってしまう。店主の日尾野さんは什器や鉢までも製作しており、植物屋の概念を超えた、言わば作家としての活動もこなす。家具も製作中とのことなので、そちらも楽しみに待ちたい。

abcde

大阪府大阪市中央区上町1-25-20

TEL : 06-6777-5156

OPEN : 11:00-19:00

HOLIDAY : 火曜水曜木曜

INSTAGRAM : @abcde_now

昔ながらの町屋や長屋が多く残るレトロな街並みと建設ラッシュによって生まれた近代的なマンションが混ざり合うことで、新旧のコントラストが生まれた谷町5丁目エリア。ただ、そこに昔から住む人と新しく移り住んできた人の間には壁など無く、風通しの良い横の繋がりがしっかりとありました。このエリアが持つ街中にはないゆったりとした時間の流れがそうさせるのか、その落ち着いた環境に惹かれるように集まってくる新しいお店たちによって、好循環に広がる街としてのブランドを感じられるほどに。大阪の街中にしては珍しく、坂が多いエリアでもあり、ゆえに街全体が立体的に見えるのも一興。今回紹介したお店はもちろん、そんな街並みを散策しながら巡ってみてください。

 

Text / Nao Takamatsu

Photo & Edit / Yuji Iwai

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