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お茶も多様性の時代。

緑茶も烏龍茶も紅茶も、すべて同じ、ひとつの茶葉からできているなんて。

 

「お茶を広い視点で捉え、違いを生かせる場所に」と、公認評茶員の資格持つ代表の中野さんがオープンした〈セブンティープラス〉。製法と品質によって分類する「六代分類法」をベースに、お茶を7つの色グループに分けて紹介する。とはいえ、お茶は分類しずらいもの。「烏龍茶と紅茶の間?これって一体何茶?」と言いたくなる曖昧なものもたくさんある。だからお茶はおもしろい。「3000とも言われるほど種類があるのに、カテゴリで細分化されすぎたり産地や価格で決められるのはもったいない」と、お茶というもの自体に関心を持った人へ広い選択肢を示す、これから知りたい人への羅針盤となることを願う。

  • 80種類以上スタンバイするお茶は、種類に合わせてさまざまな容量のパッケージを用意。手土産にもおすすめ

中国というスケールがもたらす豊かさ。

もともと中華料理店を営んでいた中野さん。中国で飲むお茶のおいしさや豊かさに感動し、これを伝えたいと発起した。「ずっと日本での中華料理店の地位の低さに疑問があったんです。お茶もこんなにおいしいのに、現地の子はスターバックスに行ってしまう。身近だからこそスルーされている中国文化の価値を拾い上げたいとも思います」。

 

中国のお茶の歴史は1400年になるという。素質と育ちで個性が異なる人間のように、ひとつの茶葉からこれだけ違いが生まれる世界にはロマンがある。紅茶の店、緑茶の店もいいけれど、たまには“お茶”という彩り豊かなグラデーションを愉しんで。見た目やカテゴリに惑わされず、まっさらな気持ちでお茶を知ることができるはず。

  • 女性にも人気の白茶をアイスのイタリア産オーツミルクのプレミアムラテで。あっさり、角のない味わい。テイクアウト¥500

  • 広東省潮州の蜜蘭香を使用した鳳凰単叢(ほうおうたんそう)は、ウーロン茶の一種。アイスでも香りと淡い甘さを感じる。テイクアウト¥350

Text : Mio Wajima

Photo&Edit : Yuji Iwai

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