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FFC.

静けさのなかに主張のする“色”

真っ白な空間で洋服と向き合う。

鏡に映る自分を想像しながら、ゆっくりと服を選ぶということ。

 

単純なようで、洋服好きからすると

これほど贅沢な時間は無いと思う。

 

歴史的建築物、農林会館に位置する『FFC.』は、余計な“カラー”を排除した空間で洋服と対等に向き合える、大阪でも指折りのミニマリズムが光るセレクトショップ。

  • FFC.では、2022 SSより取り扱いをスタートした岡山市のアトリエで作られる<ソウモ>。ベーシックながらもデザイン性の高い物作りに定評があり、クラフツマンンシップ溢れるムードが漂う。

  • コットン天竺ニットを使用。肩幅や身幅などを広くとった、リラックスシルエット。<ウル>のS/S Tシャツ¥15,400

  • ベルリンと東京を拠点とする嗅覚のデザインスタジオ“AOIRO”のプロジェクト。日本古来の香道に由来する哲学をプロダクトに落とし込んだ、HAKUDOのディフューザー。¥12,650

  • 吹きガラス職人により砂時計と同じ形状に成形された泡時計。泡の音とともに時間が過ぎるのを愉しむことができる。¥5,500

  • ブリックのジャーマントレーナー。ドイツ軍のトレーニグシューズをモチーフにレザーソール仕様にモディファイしたハンドクラフト感溢れる一足。¥46,200

  • 2014 SSシーズンにスタートしたニット専門ブランド<ヤシキ>。FFC.ではフルラインで展開する。

繊細さと大胆さが共存するプロダクト

並ぶのは、美しいパターンで構築される<URU>や、どこか懐かしさを感じさせる色使いやディティールを落とし込むニット専科<YASHIKI>、巧みな生地使いでソリッドなプロダクトを生み出す岡山発の<SOUMO>といったブランドたち。そのどれもに特筆すべきディテールやカラーといったデザイン性が宿る。

 

研究所さながらの静けさのなかにそれぞれ主張のある“色”。

 

真っ白なキャンバスに描くように、

『FFC.』ならではのセンスが繊細かつ大胆に散りばめれている。

Photo : Ryo Tateoka

Text & Edit : Masashi Katsuma

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