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京都 やまほん

アートをそっと、日常に。

敷居も価格も高い、そんなアートへのヒエラルキーをなくしたい、とはじめた〈やまほん〉。20年前に三重県の伊賀でスタートし、京都のお店は11年目になる。ギャラリーでありながらショップであるフロアは、絶妙な緊張感と心地よさに包まれている。食器など生活にまつわる工芸品とアート作品を扱い、定期的に作家の展覧会を開催。作品が畳のスペースにセンス良く佇むさまは、〈やまほん〉の美意識を感じさせてくれる。

 

セレクトするのは国内のものが多いが、伝統的な手法やデザインだけにこだわらず、どれもモダンな空気を纏っているのも特徴だ。例えば、アンティークのカトラリーと一緒にしても洗練された雰囲気になりそうな器だったり、アレクサと並べても奥行きをもたらしてくれそうな花器だったり。うっとりするほど眺めていたくなる美しさでありながら、使って愉しめる。そんな良さがある。

竹俣勇壱さんのカトラリーは、燻して黒くしてから磨くためアンティークのような仕上がり。フォーク¥5,060、スプーン¥6,160

ギフトになるアート。

その秘密は「主張しすぎず、生活になじむデザイン」にある。柔らかさを感じる色合いや丸みのあるフォルム、温もりや風合い。強く存在を放つものではなく、あるとなぜかその空間が素敵に変わっている、そんなものだ。

 

アートのような特別感がありながらも、合わせる空間を選ばないから、贈り物にもおすすめ。ワイングラスが1000円台からと、価格のバリエーションに富んでいるのもうれしいところだ。

 

自分ならどう使おう?と想像しながら作品を眺めるギャラリーがあってもいい。この時間だけでも楽しいから、アートが共存する日常は、思っている以上に自然にはじめられるはず。

 

studio yamahonがデザインした白マット急須¥13,200。コロンとかわいらしさを感じるフォルムと口が特徴的。どんな部屋にもなじむ

綿の栽培から天然染色、織りまでを一貫する、つちや織物所の鍋つかみ¥2,530(小)、¥4,145(特大)。四角い形が新鮮

伊賀に拠点を構える柏木円さんの豆皿各¥880。レトロモダンな模様なので、多彩な用途で使える。複数を組み合わせたくなる一品

取材時は、内田京子さんの陶磁器展が開催中。風合いとフォルムから手捻りの柔らかさを感じられるピッチャー形花入¥77,000

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