坂に面してぽつんと佇む姿が、異国の街の一角のようで愛らしい。店外にずらりと並んだイスが目を引く〈バンセ〉は、インテリアと雑貨のお店だ。フランスやドイツのものもあるが、そのほとんどが買付先であるイギリスのもの。
店主の山本さんは、イギリスの家具の歴史は長いと話す。「クラシックでトラッドなデザイン、しっかり丈夫なのがイギリス家具の特徴。なので、ヴィンテージでも上質なものを見つけやすいんです」。階級社会だったイギリスでは、家具や食器は代々受け継がれる財産のひとつ。また、アフタヌーンティーのためのティーカップをコレクションする文化があるので、食器類も状態が良いものが多いという。