変化する美しさと、変わらないことの美しさ。洋服だけでなく、自然や街並み、大袈裟に言うなら“ひと”もそう。どちらが良いというわけではないが、大阪農林会館のウォールズ&ブリッジが提案する洋服はまさに前者と言える。およそ5坪ほどの決して広くはない店内には、日本を含む世界各地の伝統的な衣服を元に、現代の民族服を提案する〈ミタン〉と、ボトムスを極限まで突き詰める〈ツキ〉という、2つの職人気質なブランドがメイン。両者とも、使い込むほどにゆっくりと美しい風合いに変化してゆく。
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変化する美しさと、変わらないことの美しさ。洋服だけでなく、自然や街並み、大袈裟に言うなら“ひと”もそう。どちらが良いというわけではないが、大阪農林会館のウォールズ&ブリッジが提案する洋服はまさに前者と言える。およそ5坪ほどの決して広くはない店内には、日本を含む世界各地の伝統的な衣服を元に、現代の民族服を提案する〈ミタン〉と、ボトムスを極限まで突き詰める〈ツキ〉という、2つの職人気質なブランドがメイン。両者とも、使い込むほどにゆっくりと美しい風合いに変化してゆく。
洋服のほか、日用品のセレクトも秀逸だ。特筆すべきはロングセラーを誇る国産のハンガーで、ウッド部分を自然にカービングさせ、フック部分を長く取ることで美しくハンギングできる別注の優れもの。ほか、インド製の水筒や、made in USAの歯磨き粉など、オーナーの森さんが実際に愛用しているものばかり。「〈ミルトン〉の水筒は、カヤックで川下りするときに愛用しています。ペットボトルのようなフォルムも気に入ってますが、使うたびに擦り傷や凹みがついたり、ロゴが薄くなったり。でもそれが無骨でいいんですよね」と太鼓判を押すプロダクト。
経年変化とともに増してゆく愛着。洋服にも日用品にも自分のストーリーを添えて。
Photo : Shimpei Hanawa
Text & Edit : Masashi Katsuma
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