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Walls & Bridges

手仕事ならではの“用の美”

変化する美しさと、変わらないことの美しさ。洋服だけでなく、自然や街並み、大袈裟に言うなら“ひと”もそう。どちらが良いというわけではないが、大阪農林会館のウォールズ&ブリッジが提案する洋服はまさに前者と言える。およそ5坪ほどの決して広くはない店内には、日本を含む世界各地の伝統的な衣服を元に、現代の民族服を提案する〈ミタン〉と、ボトムスを極限まで突き詰める〈ツキ〉という、2つの職人気質なブランドがメイン。両者とも、使い込むほどにゆっくりと美しい風合いに変化してゆく。

  • ウォールズ & ブリッジの根幹と言える<ミタン>は、国内外に古くから伝わる天然素材を用いた洋服を作る。

  • 独特のシルエットを生み出す、パンツ専業ブランド<ツキ>。オーセンティックとエキセントリックの2面性が面白いユニセックス仕様のパンツをプロダクトする。

それぞれの人生とともに成長するもの

洋服のほか、日用品のセレクトも秀逸だ。特筆すべきはロングセラーを誇る国産のハンガーで、ウッド部分を自然にカービングさせ、フック部分を長く取ることで美しくハンギングできる別注の優れもの。ほか、インド製の水筒や、made in USAの歯磨き粉など、オーナーの森さんが実際に愛用しているものばかり。「〈ミルトン〉の水筒は、カヤックで川下りするときに愛用しています。ペットボトルのようなフォルムも気に入ってますが、使うたびに擦り傷や凹みがついたり、ロゴが薄くなったり。でもそれが無骨でいいんですよね」と太鼓判を押すプロダクト。

経年変化とともに増してゆく愛着。洋服にも日用品にも自分のストーリーを添えて。

  • ヨーロッパの古いハンガーをベースにした別注品。専任職人による手曲げの長い金属フックが特徴の、“魅せる”ハンガー ¥2,750

  • 森さんが「無駄のない美しいフォルムに惹かれた」というインドのブランド<ミルトン>のサーモボトル ¥3,850〜。350ml、500ml、700mlの3サイズ展開。

  • 服を製作する際に出る端材を用いたミタンのキルト。テーブルの上の、ちょっとした装飾にオススメ。

  • 革靴ながらも驚くほど軽く、スニーカーのような履き心地。ムーンスターのシナジークラフト ¥30,800。

  • ラップランド・サーミ族の伝統的なブレスレットをモチーフにした<ノルクトローデン>のウォールズ&ブリッジ別注 藍泥染めブレス ¥33,000

Photo : Shimpei Hanawa

Text & Edit : Masashi Katsuma

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