いつだって先人の知恵は偉大だ。1960年代までは、ワインの製法はすべてナチュラルだった。〈ファミリーツリーボトルス〉が大切にするのは、ワイン本来の味わい方。有機栽培・無農薬のぶどうのみを使用し、亜硫酸塩・防腐剤なし。手間ひまと時間をかけてブドウの力だけで天然発酵したワインは「風土が詰め込まれていて、土地の味がする」という。あまりろ過せずに作るので、色の違いや雑味が個性になる。小さな蔵元(ドメーヌ)が多く、キャラクターがしっかりしているのも特徴だ。
いま、ナチュラルワインが注目されるのは、その特別感と臨場感なのかもしれない。“昔ながら”に立ち返ってみれば、見えてくれるものはあまりにも多い。