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INSIDE MY GLASS DOORS

ガラス戸の奥の美しい洋服たち

売れるブランドやモノをチョイスするだけでなく、きちんとした提案があるからこそ意味を成す“セレクトショップ”という言葉。〈インサイド マイ グラスドアーズ〉はまさしくセレクトショップの名にふさわしい名店のひとつ。夏目漱石の小説から名付けられた店名も、大正13年に竣工した歴史的建築物、丼池繊維会館にマッチしている。周辺に立ち並ぶ飲食店とはギャップのある外観が目を惹く、ガラス張りのドアの向こう側。うなぎの寝床のように細く奥まった店内には、テーラー技術を駆使したクラフツマンシップに溢れる〈ザ クルーキット テーラー〉や、〈コモリ〉、〈クラス〉をはじめとした、芯のある洋服が並ぶ。

2017年のオープン当初よりセレクトする<コモリ>のデニムジャケット ¥41,800

  • ひねくれた仕立て屋を意味する<ザ クルーキットテーラー>。デザイン、型紙、仕立てに拘り、テーラーの技術を駆使した洋服を生み出す。

テーマに沿い、週替わりで変化するメインフロア

店内はメインとサブの2フロアで構成。「メインフロアはポップアップを開催したり、週替わりでテーマを設定し、ラインナップを変更しています」とオーナーの藤田さんが語るとおり、入店してすぐの高さのあるラックには、色や映画作品など、その時々のテーマに沿ったアイテムを並べる。藤田さんのその時の気分が反映されるので、訪れるたびにフレッシュな空気を感じられるだろう。

サブフロアには洋服をはじめ、英国<ヘッケルズ>のナチュラルフレグランスや、<インディゴエイエム>のエアフレッシュナーといったライフスタイルグッズもラインナップ。

その、性別や年齢を特定しない丁寧な提案とセレクトを堪能してほしい。

  • この日は「オレンジ」がテーマ。その時々のストーリーによって表情を変えるメインフロア。

  • イギリスのバッグブランド<Le Tings>。南米やアフリカの米袋を用い、手縫いでバッグに仕上げたユニークな1点物。

  • 農業などで出た廃棄物を再利用しつくられる<ヘッケルズ>のキャンドル 各¥10,780

  • 心地よさと快適さを楽しむことができる<インディゴエイエム>のエアフレッシュナー 各¥4,400

Text & Edit : Masashi Katsuma

Photo : Ryo Tateoka

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