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Graphpaper Kyoto

わび・さびとモダン

京都はふと訪れたくなる。寺社仏閣、食、祭、街の賑わい。古いもの、新しいもの。そして、それらの融合。

伝統に敬意を表しながら、モダンに構築されてゆく街の変化…。

クリエイティブディレクター•南 貴之氏がディレクションする〈グラフペーパー〉も同じく、つい袖を通したくなる。

過去に生まれた洋服の概念を踏襲し、上質な生地やシルエットで編集された洋服は、まさしく現在のスタンダード、といえるだろう。

 

そのグラフペーパーの関西エリア初となる京都店は2020年にオープン。

日本の伝統的な町家造りの特徴である間口が狭く奥行きのあるうなぎの寝所のような空間で、4年をかけて見つけた物件だ。100年以上の歴史を刻む梁を残し、白を基調にリノベーション。畳の小上がりや中庭もあり、奥の築100年以上を数える蔵はそのままギャラリースペースにした。

 

数年前から京都にも拠点を持つ南氏が考える、わび・さびである。

いまに必要な洋服

〈グラフペーパー〉の洋服はとても気が利いている。シーズンコレクションと継続性のあるベーシックコレクションで、ストレスの無い上質な生地。機能的な内外のディテールとあらゆる体型にフィットするサイジング。合わせるものを選ばないデザインであり、合わせるものを活かすデザイン。

 

一言でいうと、“現代に必要な洋服”だ。

ミニマルに削ぎ落としながらも、必要なものを残し時代に合わせて変化させてゆくこと。

 

〈グラフペーパー〉は、どこか京都の街に似ている。

奥の重厚感溢れる蔵は、ギャラリースペースとして機能する。取材時は、アメリカを代表する女性画家、ジョージア・オキーフの家から着想した2022A/Wシーズンのコレクションが展開されていた

 

  • 京都の伝統を感じさせる畳の小上がりは、談笑やお会計の場所として機能

  • 超細番手のSUPER140’sのウール糸を使用したハイッゲージニットカーディガン。上品な光沢があり、非常に柔らかい肌触り

  • 日本に数台しかない吊り編み機で作られたTシャツを2枚パッケージ。丸胴なので着心地がよく、透け感もないためついつい手が伸びてしまう

  • 袖に向かって広がるラグランスリーブのシャツ。高密度に打ち込まれたウールナイロンを使用しており、ドレープ感を楽しめる。

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