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suba(すば)

蕎麦の新たな可能性。

気軽に、そして早く「おいしい」を味わえ、一年を締めくくる食としても馴染み深い蕎麦。そして日本独自の“すする”ことが許容される数少ない食のひとつ。日本人にとって、蕎麦は日常でもあり、特別な存在でもある。2021年の大晦日にオープンした木屋町松原の立ち食い蕎麦の店〈suba(すば)〉は、育まれてきた蕎麦文化を大事にしながら、一風変わった具材を使った創作蕎麦を提供。利尻昆布、本ガツオ、サバなど、上質な素材にこだわったあっさりとした出汁。2階で毎日製麺される自家製麺。そしてsuba流の具材が絡み合うことで、これまでに無い新しい蕎麦を作り上げた。

  • 国産牛肉を薄くスライスすることで、ふわふわの食感に。名物 肉そば温泉玉子 ¥1,200

わざわざ食べたい味とムード。

名物の肉そばをはじめ、ムール貝、油カス、ホルモン、カニカマのほか、嵯峨野の人気店『ハッピーカレー』が監修した木曜日限定の咖喱蕎麦など、一杯だけではもったいない気がしてしまうメニューの数々。ここにしかない味とビジュアルを求め、京都界隈のみならず、遠方からここを目掛けてやってくるひとも多い。そして、独特の輝きを放つ大きな2つのカウンターは、陶芸作家・橋本知成氏が手びねりで製作したもので、この上で食す蕎麦はまた特別だ。これまでの立ち食い蕎麦とは一線も二線も画した、新しいスタイル。そんな〈すば〉の日常を味わっていただきたい。

  • 数種類のスパイスと玉ねぎ、トマトベースで煮込みんだスペアリブに、パクチーと温泉玉子が絡む咖喱蕎麦 ¥1,500(木曜日限定メニュー)。ビールやナチュールワインといったアルコールとの相性も抜群

  • 炊き込みご飯や梅干し、焼きサバなどその日によって具材が変わるおにぎり¥300。持ち帰りも可

橋本知成氏が作陶した、独特の異彩を放つカウンター。また、器は滋賀県・信楽のNOTA_SHOPがリメイクしたものを使用する

Photo / Shimpei Hanawa 

Text / Masashi Katsuma

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