本はいつだって平等だ。いつ誰が見ても同じ厚さ、同じ構成。しかし、それを見るひとがどう捉えるか、どう感情を揺さぶられるかが本の持つ大きな力である。ページを捲る高揚感、感動したこと、そしてその出会いが人生の“痕跡”とも言える。
東京・学芸大学駅近くのブックスタジオ『BOOK AND SONS』の姉妹店としてオープンした『THE BOOK END』は、国の登録有形文化財にも指定される神戸・海岸ビルヂングをロケーションに選んだ。タイポグラフィやデザイン書を中心に選書する『BOOK AND SONS』とは異なり、写真集とアートブックに特化したセレクションで、国内外の著名な作家の写真集はもちろん海外の版元から直接仕入れた本も多数。そして海がほど近く、歴史的な建物で過ごす本との時間に、心地よい緊張感すら漂う。この美しい空間で、きっと記憶に残る一冊に出会えることだろう。