何か分からないものほど調べたくなる。そしてさらに掘りたくなる。古着屋で見つけたヴィンテージウェアのように、古い物はひとの心を動かす。
月日とともに刻まれたキズ、濃度が増した色。アメリカやヨーロッパのアンティークとも異なる趣の日本の古物。
先人たちの知恵や暮らしの風景を宿したそれらは、美しさすら漂う。『asagiri furniture』は、そんな所有欲をくすぐるものたちに溢れている。
店主・岡野さんは、東住吉区の金物・古道具の名店『つむぎ商會』で経験を積み、2019年に独立。
「当時は日常的に使われていたものでも、いまの時代だと使いにくかったりするものも多いです。そんな“クセ”みたいなものも古いものの魅力のひとつで、それらが暮らしのアクセントになってくれるんです」と岡野さんが言うように、軒先に吊られた実用的なカゴや特徴的な形状の花器からは、どういった考えから作られたのか、そしていまの暮らしにどう落とし込むのか。見るひとの想像を掻き立てるものたちがラインナップする。