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futou

インディペンデントな器と雑貨。

起き抜けに飲むコーヒー。そのコーヒーカップが自分のお気に入りであれば、良い一日を過ごせそうな気がする。愛着のある皿があれば、家に帰ることが楽しみになる。普段何気なく使っている器も、洋服と同じように自分の気分を高めてくれるものであれば日常がもっと楽しくなる。

 

新旧が入り交じる町、昭和町と西田辺のほぼ中間に佇む『futou』は、国内の作家の陶磁器を中心に紹介するお店。

ひとくちに陶磁器といっても、その姿形は様々。ここに並ぶのは、思わず手に取りたくなるクセのあるフォルムや釉薬の美しい色使いなど、独特のビジュアルが目を惹く個性派たち。

 

店主・河辺 拓さんの器への愛情に加えた少しの毒っ気。そのセレクトがまた面白い。

広島の作家・槇原太郎氏を代表する作品。象嵌技法で模様をつけられたマグカップ¥8,800

器とモダンな暮らしを。

岐阜県・多治見や熊本県・甘草、滋賀県・信楽を筆頭とした関西の名産地など、その土地土地で引き継がれている技法を大切にしながら、現代の作家魂を感じさせるモダンな作品たち。

それらが、自分の暮らしにある様を想像するだけで楽しくなる。

 

盛り付けた料理を活かすものとして、またオブジェや小物入れとして。

使い方が自由であるからこそ、使うひとの気分までをアップデートしてくれるだろう。

 

また、兵庫県・尼崎にアトリエを構えるアーティスト・山下昌巳氏の“セラミックヒューマン”や、〈ヨーヨー窯〉の渡部彩弥氏の土偶など、思わず顔が綻ぶアートピースは、futouの“遊び心”を象徴する存在だ。

 

一つひとつ手で作られるからこそのいびつさ、ゆらぎのある表情に引き寄せられるのは、人間と同じくそれぞれに個性があるから。

だからこそ、器は美しく魅力的に映る。

まるでソフビのような造形美と、毒々しいカラーリングが魅力。アーティスト・山下雅己氏のセラミックヒューマン ¥9,900〜

  • 見惚れてしまうほど美しいグラデーションの花器は、滋賀県・大津にアトリエを構える馬場匠氏の作品 ¥6,050

  • 器作家のエキシビションのほか、アート展も不定期で開催する

  • 陶芸作家・渡部彩弥氏の〈ヨーヨー窯〉。代表的作品である土偶のほか、愛らしい狸のオブジェ¥19,800も。飾るだけで毎日を楽しく演出してくれる

※在庫や価格は取材時のものです

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