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BROWN.

一期一会を愛する。

使い込むことで生まれる味。濃淡のある風合い。ひとと同じく経年によって増すその魅力。

ヴィンテージやアンティークにはえも言われぬ美しさがある。

 

京都・二条新町にあるアンティークショップ〈BROWN.〉は、古いものへの愛を表現している。元々、銘木店であった築120年以上を数える建家を改装。梁や屋根をそのまま残した趣のある空間には、 イギリスやフランスをはじめとしたヨーロッパとアメリカのヴィンテージ古着、木や鉄など様々な素材の味わい深い家具、テーブルウエアやラグ、キルトなど美しき古いものの数々が並ぶ。「小さい頃から古着はもちろん布も好きなので、私にとって古いものは日常そのもの。特に昔のものは天然の素材を使ってハンドメイドされているものが多く、心を動かされます」と店主の杉本康子さん。

 

年に2度のヨーロッパやアメリカの旅で買い付けられたそれらとの出会いは、まさに一期一会だ。

 

 

 

  • フレンチワークJKT、LeeのデニムパンツなどインディゴカラーのヴィンテージをメインにレイアウトされたUSEDウエア

  • ウッド、陶器など温もりを感じさせる素材で作られたヨーロッパのプレートやマグカップも多数

1964年に採用されたフランス軍のM-64フィールドパンツ¥18,700。履き込まれた絶妙なフェード感が雰囲気抜群

  • テーブルには杉本さんのその時々の気分を反映した古着がレイアウトされる

  • フランスで買い付けられたポットやフラワーベース。日常使いはもちろん、飾るだけで絵になるフォルム

優しさを宿した古いもの。

杉本さんのセンスによって集められたアイテムには、不思議な統一感がある。例えば無骨なミリタリー物や家具、古いポットなどもここで見ると、どこか優しい印象を漂わせる。それは、杉本さんの古いものへの愛が宿っているからかもしれない。

 

古いもの同士がお互いを引き立て合うような空間。そしてラグやキルト、ファブリックの豊富なラインナップが象徴するように、人の手の温もりを宿したアイテムの見事なセレクト。

そんな古いものたちが気分を高め、毎日の暮らしを美しく演出する。

  • 杉本さんが大好きだと言う様々なキルトやラグ。様々な手法の織り模様や独特の色使いが魅力の〈BROWN.〉を象徴するアイテム

  • 元々あった土間やキッチンをそのまま活かし、フライパンやキッチンツールなどをレイアウト

画家 ジョージア・オキーフのライフスタイルに特化した“LIVING MODERN”など、暮らしのヒントとなるアートブックも販売

  • ネイティブアメリカンのホピ族が作るフォークアート、カチナドール¥99,000。とぼけた表情が味わい深い

Photo / Yuji Iwai

Text / Masashi Katsuma

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