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odd numbers

クラシックとパンク。

バックボーンを表すセレクト。また逆に、意外な一面が垣間見れるそのチョイス。そんな店主の“アジ”を感じる店こそ、通いたくなる。

以前ご紹介した山口ストアーや、Walls & Bridgesなど様々な名店が入居する南船場の「大阪農林会館」。その3Fにあるセレクトショップ〈odd numbers〉は、ファッションを楽しむうえで、絶妙なアクセントをもたらせてくれるだろう。

 

テーラーメイドのジャケットに個性的な帽子とアイウエアを合わせたクールな出立ち、スカバンド「DOBERMAN」のトロンボーンという顔も持つオーナーの末廣一仁さんが2015年にオープン。以来、“GENTLEMAN WITH A PUNK HEART”をコンセプトに、モッズやパンクといった音楽とファッションのカルチャーを内包したセレクションを展開。クラシックなスーツスタイルに少しの遊びを注入するオーダーメイドや、〈RIVERBERATE〉を筆頭とした国内ブランドのセレクト、英国やアフリカの匂いがするアイテムからは、末廣さんの確固たるスタイルを感じる。

  • odd numberを漢字でプリントしたオリジナルTシャツ¥8,250。イエローとグリーンの好配色

  • 〈Tomo&Co〉のダブルモンクストラップサンダル¥44,00。上質で滑らかなレザーを使用しており、カジュアルにもドレススタイルにも。グリップとクッション性にすぐれるビブラムソールを使用

  • odd numbersの定番とも言える〈Akira Ishiwatari〉のアイウエア。カラフルでクセのあるデザインながらも顔馴染みがよく、スタイルのアクセントに

  • オープンからセレクトする〈リバーバレイト〉。インドで手織りされたネップ感の強いデニム地を使用した5ポケットデニムパンツ¥63,800

岡山県・津山市のオーダーメイドスーツなどを縫製する工場と製作した、〈A BLUE CONCERT〉のダブルショートジャケット¥64,900。正面はセットインショルダー、背面はラグランショルダーとなっており、巧みな縫製技術で仕立てられている

レディも楽しめる。

店内奥はジュエリーやクラフト民芸をセレクトする『Here and There』のショップ イン ショップとなっており、アメリカやイギリスより買い付けたヴィンテージジュエリーのレーベル〈sir〉や、エジプトの吹きガラス職人が作るフラワーベースのブランド〈YOKI〉といったアイテムを展開。

 

洋服を愛するジェントルマンのみならず、ジュエリーやクラフト物などは女性にも響くだろう。

 

多彩なジャンルを混ぜ合わせながらも、巧みに編集されたこの空間。

奇数、奇妙という意味の“odd number”を冠した店名の通り、ここに並ぶアイテムのどれもにインディペンデントなムードが漂うのは、末廣さんの顔が反映されているから。様々なものをクロスオーバーさせることで生まれる新たな化学反応。それを楽しむことがファッションの醍醐味だと思う。

 

  • エジプトの吹きガラス職人によって作られる〈YOKI〉のフラワーベース¥12,100〜。様々な色彩と愛らしいフォルムが暮らしを鮮やかにする

  • オランダ人デザイナーが立ち上げた、カンボジアの女性職人をサポートするプロジェクト《MANAVA CAMBODIA》のバスケット¥8,800

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